《Word/4》



「おまえ俺んコト好きか?」
 空気で分かる、なんていうのは、結局誤魔化しでしかないような時もあって。
 直接訊いて否定されるのが怖いから、大丈夫だと言い聞かせるように自分に都合のいい考えをしていたりする。
「好きか?」
「な、何だよ、突然……」
 唐突にそんなことを訊いてくるザックスにクラウドは戸惑う。
 勿論好きだ。でも普段そんなこと口に出して言葉にして言ったりはしない。
 だって、それは、当たり前のことで。───第一そんなこと、しょっちゅう口に出して言うの、恥ずかしいじゃないか。
「いや、たまに確認しないと不安っつーか……」
「………」
 ………そんな不安にさせてるかな?
 彼の言葉に自分を振り返る。……させてそうだ。
(あんまり優しくないし、俺)

「だからさ…」
「───好きだよ」
 言いよどむザックスの言葉を遮って、クラウドは言った。
「───!?」
 ザックスが目を瞠る。まさかこんなに簡単に言って貰えるとは思ってなかったらしい。
(失礼な)
 心の中で毒づいた。だけど本当のことかもしれなかった。
「も、もっかい言ってクラウド」
「何度も聞くな、馬鹿。一回しか言わない」
 二度目を催促するザックスを冷たくあしらう。もっと優しくできたらいいのに。
 ………今の自分には、聞かれたときに言葉にすることが精一杯。
「なんだよケチ───」
 ザックスが口を尖らせる。


 ───でもそのあとは、いつもより馴れ馴れしくなって。
 嬉しそうに笑いながら、触れてきた。




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