| 《Word》 |
全てが疑わしい。 何を信じればいいんだろう。 人の心。その内側なんて分からない。表がどんなに柔らかくてやさしくても、内側は棘だらけなのかもしれない。気を許して強く触れれば、柔らかな表面を突き破って痛い棘が心を刺す。 本心なんて分からなくて、だから怖くて。ただやさしいだけの表面に、馴れ合うように触れていたかった。はじめは。 ───でも、やがて。もっと奥までと望むようになる。 何を考えているか知りたい。 穏やかな顔。その実、内心では何を思っているのか。 それを想像して、恐れたり傷ついたり不安になったり気を取り直したり前向きになってみたりする。 でも、結局わからない真実。まるでいつ消えてしまうか分からない幻の橋の上。不安な気持ちでそこを歩いていた。………信じていいのか。信じないほうがいいのか。 |
───掛けてくれる言葉の奥を見ようと心の目を凝らす─── |
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